2017年5月5日金曜日

深淵なる世界、英国。

MBA受験生の相談に乗るとよく聞かれる質問の一つ。それは...


「MBAを取ったことで仕事でどう活きていますか?」


結論として「答えに窮するくらい色々活きる!」といったところです。


で、その中の一つとしては以前記事にした通り、PEという仕事に活きています。(こちらをご参照)


そして違う側面としては、海外で新規事業を起こしたりする時にも大活躍です。

そもそもMBA行く前は英語で仕事することすら怪しかったので、当たり前ですが。


そんな中、MBA後に英国で新たな投資ビジネスを展開してみたわけなんですが、まぁ大変。

まず何言ってるのか分からない、というMBAの序盤で味わったあの苦しみをもう一度食らう羽目に。


今日はそんな話。






仕事で仲良くなったイギリス人にある日こんなことを言ってみました。(以下、意訳)


「英語はアメリカでしか使ったことがなかったから、イギリスの英語は難しいよ。」


すると...


「はは!面白いこと言うなー、君は。」

「英語はどこの言葉か知ってるかい?EnglandのEnglishだぜ?」


そりゃそうだ。


だがな。


そんな傷口に遅効性のワサビを塗り込むような回りくどい嫌味を言う必要はあるか?



またある日のこと...


「お前はシカゴにいたんだろ?(正確にはKelloggがあるのはEvanstonという街だがスルー。)冬は凄い寒かっただろ?」


とか英国のちょっと偉いおじさんに聞かれたのだが、調子に乗って...


「Yeah, it was fuxx'n cold!」


と、返したところ...


「No... "VERY" cold.」


... 窘められてしまいました。すいませんでした。猛省します。



また違う日に年下のイギリス人から...


「アメリカの英語は表現が違うよなー。 Are you kidding me? とか意味が分からないよ、はは!」


といった感じ。


ちなみにこちらから言わせてもらえば、アメリカ英語もイギリス英語も分からないことは無限にあるぞ。



何が言いたいかというと... アメリカと英語の発音もイントネーションもアクセントも違ったりするうえに、テンションも違うし、表現も違うので難しい!ということです。


アメリカで聞いたことがないが、イギリス人がよく使うと私が個人的に感じた単語は...


Indeed = Veryの代わりか?たまに"No no indeed!"とか言われるとどっちだよ!と思う。

Lovely = NiceとかGreatみたいな感じ。

Fantastic = アメリカ人のGreatと同じような頻度で使われている。

Gents/Ladies/Loo = トイレのこと。

Underground/Overground = 地下鉄と地上線のこと、地下そのものはBasementと言うっぽい。

Envisage = アメリカで頻繁に使うguessか。

Rubbish = アメリカで言うDamn itとかshitみたいな感じですね。

1st floor = これは日本やアメリカで言う2階です。1階はGround floorです。お気を付けを。

Flat = アパートの部屋のことです。


他にもいっぱいあると思うんですが、日常生活的にはこの辺りでまず躓きましたね。えぇ。


で、また表現が難しい。


なぜ一つの頼み事をするのにwouldとかpleaseとかkindlyとか一つの文章で盛沢山になるんだ。

Can you + 動詞で済むんじゃないか?


そもそもこちらの質問に対して、なぜ回りくどく5倍くらいの時間を使って話したあげくに期待する回答の20%くらいしか内容の無い受け答えをするんだ?

新手の嫌がらせか??クイズか?クイズなのか!?


私の語彙が乏しいせいもあるかもしれませんが、アメリカではできる限りシンプルに分かりやすい英語が使われていたようなイメージ。

極端に言えば、Have, Get, Makeとかそういう動詞で会話を済ませていく感じ。


ところが英語ではそれを最も正しい丁寧な単語に置き換えながら、程よい修飾語を織り交ぜながら話していく感じでしょうか。


ん?

ちょっと待てよ。

これって... なんかに似てないか?

どこか身近な世界で...


そう。


日本語の感覚に近いんです。


無駄に回りくどい言い方をし、ビジネス会話では意味の分からない小難しい単語が頻出し、ちょっと他国を斜めに見ていたりして...


ここからは個人の仮説ですが、1000年とかそれ以上に一つの言語を同じ民族で使い続けていると、だんだんと言語が複雑になっていってしまうのではないでしょうか?


例えばアメリカはこの500年程度の間にいろんな移民が交じり合っており、それぞれの第二言語としての共通語という立場で英語が育ってきた背景もあり、平易で分かりやすい簡潔な言語であることが重要だったのではないか、と。


一方、日本や英国では、ほとんどのエリアでずっと同じ(または同じような)民族が一つの言語で100%の意思疎通を続けてきた世界が1,000年以上続いており、その結果どんどん"小難しい"言い回しが育まれてきてしまったのでは、と。


そう考えると共感できるような気もしますね...


でも何言ってるんだが分からん!!!


なお、仕事で英国内ではLondonのみならず、Birmingham, Manchester, Bristol, Cardiff (Wales)と色々と行きましたが、Londonから出ると更に何言ってるんだが分からない。


おそらく日本語の標準語をやっと学んだレベルの人間が、関西や東北を連れまわされた感じでしょう。


正直、Manchesterの現地の不動産系企業の人と会った時は丸ごと何を言ってるのか分からない文章とか多発していました。

TOEFLを初めて受けた時のリスニングと同レベルの理解度か。いや、それよりはマシか。そんなレベル。


そんな英国も通い始めて3年くらいが経ち、最近は少しマシになってきました。


が!


しかし!


もともとの英語力が中途半端だったため、一生懸命アメリカで学んだ日本人の英語にイギリスの発音が混じった、という誰にとっても分かりづらく得の無い英語になってきてしまいました。


なので...


今更ながら発音矯正でも行ってみようかな、と思っています。


MBA取って発音矯正来るヤツとかいないんだろうな。


ちょっと恥ずかしいな。


まぁ小ネタの一つになると思って行ってみるか。


本当に行ったらまた報告します。

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