私は11月くらいまでスコアメイクに苦しんでいたので冬が本番。
年末年始も記憶が無くなるくらいEssay書いてInterviewの練習して、って日々でした。
そんな中、何となくふらっとブログ見ちゃったりしますよねー。わかりますよ。えぇわかりますとも。
実は私も卒業後はMBA受験の面接官をたまにやっています。
年に多くて3人、少ないと1人とかのペースなので気軽な母校への恩返しってヤツ。
そんな面接官をしていてここ1-2年で思うことがありますので、書いて良さそうな範囲で思ったことを書こうと思います。
書いて良い範囲の判断が絶妙に難しくはありますが...
まずMBAの面接には面接官のタイプが主に3種類、面接手法が2種類あります。
まず面接官のタイプとしては、①Admissions Office、②Alumni、③在校生ですね。
私の過去の経験からすると、大抵の学校は②を選ぶことができますが、HBSは①が必須、Dartmouth Tuckは③でした。
そして、面接手法としては、①Blind Interview、②Not-blind Interviewがあります。(②は何か他に呼び名があった気もしますが、思い出せませんでした... 記憶力の落ち方が悲しい)
Blind Interviewとは受験生のResume以外は一切見ずに面接すること。すなわち、GMATもTOEFLも何も知らず、ただResumeと面接内容のみで評価するInterviewです。
Kelloggはこれです。
素で何も知りません。無知の知です。(意味不明)
むしろ少しでも知っている人の面接官を依頼された場合は断ったりします。私は過去2人ほど思いっきり相談に乗っていた受験者の面接官としてアサインされて、他のAlumniに変わってもらったりしました。
やっぱり人間なので自分で仲良い人の面接官やっちゃうと良い方向にバイアス掛かっちゃいますからね。
一方、Not-blind InterviewとはEssayもTest Scoreも全て見た面接官がInterviewするものです。
想像してみれば分かってもらえると思いますが、後者の方が面接の意図・目的が明確になります。
例えば、「A氏のEssayとTest Scoreは素晴らしいんだが、どうも志望度に疑問があるのでその辺りを問い詰めよう」とか「TOEFLのSpeakingの点数が低いから、Discussion能力があるか確かめよう」といった具合に。
また学校によってはBlind Interviewではあるのですが、Admissions Officeから「この点を確認してきてくれ」といった注文を受けた上でAlumniや在校生が面接する学校もあります。
BlindもNot-blindそれぞれ良し悪しがあると思いますが、以下のような心構えを持っておくと良いかと。
Blind Interview: 何も知らない相手に自分をアピールする必要があり、Essayに書いたことも含めて網羅的にカバーしておく必要あり。面接で言及できずアピールできなかったことは、面接の評価としては組み込まれない、という当たり前の構造をしっかりと理解しておくこと。
Not-blind Interview: EssayやTest Scoreを冷静に見直して何か弱い点があると思えば、そこをアピールできるようなネタをしっかり準備しておくこと。カウンセラーがいれば、どこに弱点があるか良くアドバイスを受けておくこと。また、面接官は必ずしもそこを直接的に聞いてくるとは限らないので、関連しそうな質問を受けた際に敢えてこちらからアピールしていくくらいの気概を持っておいた方が良い。
そして... 実はここまでは前フリです。
え?前フリが長い?
いやいや。
こんな大人しいアドバイスをするために久々に新しいネタを書いているわけではないのですよ。
最近Kelloggの面接官としてBlind Interviewをしていても分かってしまうこと... それはEssayが簡略化されたことによる弊害。
数年前までは各校1,000 words × 4本とかのEssayがあり、Why MBA(何でMBA行きたいか)、Why School(なぜこの学校か)、Short-term and Long-term Goal、Achievement、Setback、Constructive Feedback、Leadership、Team Work、Extracurricular activities等々を書かせられ、就活時代のことまで聞かれたり、他校との比較を聞かれたり、入学出来たらどのクラスに興味があるか、どんなクラブ活動をするか、Experiential Learningに取り組むならどれだ、夏休み/Summer Internshipはどうするつもりだ、他の学生にどうやって貢献するんだ、と延々と質問攻めにあっていました。
これのせいでMBA受験の時の年末年始は忙殺...
徹夜を繰り返してやっと提出したChicago BoothのApplicationのFeeが上手く払えなかった時と、告知されていたEssayとは別にApplication画面に行って初めてInternational Experienceを述べよと書いてあったDartmouth Tuckには、今も忘れられない怒りを覚えました。
これらが簡素化されたことは良いでしょう。羨ましい。
但し!
だからと言って上記のような質問への回答を準備しなくて良い訳ではない!
受験する学校やたまたま当たった面接官にも寄りますが、少なくとも直近の卒業生を除けば、現実的に面接官で出てきそうなここ10年前後の卒業生は皆上記のようなEssayを書き、その内容くらいは最低でも頭に叩き込まれた状況でInterviewを受けてきたわけですし、そういった相手を長らく面接してきたわけです。
なので、いくらEssayが簡素化されたとは言え、上記くらいの内容はスラスラ答えて貰えないと...
あんまり真剣に準備していないのかな?
うちの学校への志望度低いのか?
それか真剣に準備してこの程度なのか?
となってしまうわけです。
実際、Essayは簡素化されてもEvaluation Reportの内容は全然簡素化されていません。
そしてBlind Interviewであるがゆえにこちらも一通りのことを面接で聞きます。
つまり面接官が評価すべきポイントは変わっていないのに、受験者側が勝手に準備量を減らしている状況が発生したりしています。
なお、Evaluation Reportの詳細を語ってしまうと流石にKelloggに怒られそうなのでやめておきますが、まぁそれなりに大変なレポートです。
真面目に書くと2時間くらいは余裕で掛かります。
過去に一度、「こいつだけは絶対に取るべきだ!」と心の底から思った受験生がおり、全力で3-4時間掛けてレポートを書き上げたところ、日本人ではスーパーレアな2年間の奨学金付でKelloggのMMM(Double Degreeです。正式名称:MBA from Kellogg and an M.S. in Design Innovation from the Segal Design Institute at the McCormick School of Engineering and Applied Science)に合格し進学してくれました。
Blind Interviewなので彼のEssayやTest Scoreがどれほど良かったのかは知りません。でも、面接結果が良くなければ奨学金など出るわけがない。
Interviewってそれくらいインパクトのあるものです。
こんな状況の中、抜け目なくしっかりと昔のEssayレベルに各ネタを準備してきている受験生がいると、異常に光り輝いて見えます。
特に学校への熱意に溢れていると一番グッときます。
結局Interviewなんて皆自分の学校好きですし、そもそも受験生の大半はビジネスにおいては素晴らしい人ばかり。業界が違えば仕事の成果の凄さも分かり辛いですし、一番簡単に分かるのは学校への熱意・志望度です。
Evaluation Reportを出した後の最終的な合否判定プロセスを知らないので推測でしかないですが、「Kelloggへの理解や志望度がそこまで高いとは思わなかった」といった内容のReportを出して受かった人はいないような気がします。
熱意や志望度があれば必ず受かる、とは言いませんが、いわゆる「必要条件」だろうと思います。
なので... EssayやInterview準備で心が折れそうになっている皆さん。結構大事なフェーズなので気を抜かずに頑張ってください。
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