GMAT…これがMBA受験の中で、実質的に最大の難関となるファクターだろう。
ということで、まずは全般論を記載します。
もう二度と受けたくない。もう二度と麹町に行きたくない。軽いPTSDをくらってます。(最近は場所変わったんでしたっけ?)
でもMBA受験者同士はGMATの話題で1、2時間は軽く熱中できる。もはや戦友。
運も必要なテストだとは思いますが、とは言っても所詮テストなので、準備次第で点数を上げることが出来るのも事実。
これから受ける方…頑張って下さい…健闘をお祈りしております。
(2016年8月追記)
*以下、一部は筆者が受験した2010 ~ 2011年頃の情報となります。現在とは異なるものがあれば、是非コメント等で教えてください。皆さんのコメントで新たな情報が補われていくといいなぁと思ったりしています。
*最近の受験生によれば、どうも後述の30日間の空白期間の制限や全ての結果が自動的に学校に届く制度は撤廃された模様。有難い話ですね。皆さんどんな点数出ても5回目まで受けちゃいましょう。受け得です。
(以下、2011年ブログ掲載の原文)
・MBA受験者の最大関門。ネイティブと全く同じ問題を同じように解く中で、良い得点を取らないと中々良い学校に行けない。逆に言えば、ネイティブだからといって良い点が取れるテストではない。Math(Quantitative)は日本人の方が得意であり、Verbalもネイティブが間違えるような問題設定がなされているため、一概に英語が出来るから解ける、というテストでもない。
・尚、本当に辛いテストだった。テスト終了時に即座に点数が出るため、良い点が出るまでは受け終わる度に麹町のエクセルシオールでうな垂れた。もう二度と受けたくないが、今思えば比較的向いていたテストだったのだと思う。
・1年間で5回まで、各受験の間は30日間空ける必要があるテスト且つ全ての結果が一度に学校側へ送られてしまうので、計画的な受験を強く勧める。意外と思い通りの日程で予約が取れずに苦労したこともあるので、各試験日の間を30日以上空けながら、早めに5回全て予約してしまっても良い。尚、個人的に朝が非常に弱いので、全て午後の回を予約すべく努力した。
・1st Roundでの出願を念頭に置けば、遅くても8月頃から受験を開始した方が良く、8月、9月の結果で1st Roundにて勝負しつつ、10月、11月、12月と2nd Roundに間に合うタイミングで5回全てを受けきれるようにする、というのが王道のスケジュール。もちろん自信があればもっと早く受け初めても良いが、遅くなることはお勧めしない。出願日以降でも、学校側がスコアアップデートに応じてくれることもあるが、そうでない学校(特にUCLA Anderson、UC Berkeley Haas)もあるため。
・CATシステムと言われる憎いシステムを採用。多くのサイトを読み漁り、後述のGMAT Prepを使って相当研究したが、最初は500点レベルのレンジの問題から始まり、正解すると難易度が上がり、間違えると難易度が下がる。最初の10問程度で大きな方向性が決まってしまい、ここで低レンジにいると高得点は絶対に出ない(簡単な問題しか出ず、いくら正解してもレンジは上がらない)。要は難しいレンジに突入してから、正解したり間違えたりしながらずっと高いレンジにいれば、最終的に良い点数が出る。尚、未回答の問題があると不正解よりも点数が下げられる模様。
・Verbalは解き終わる人の方が少なく、前述の通り「要は高いレンジにいれば良い」ことから、基本的に解き終えないスタンスで望んでいた。1問2分程度を目安に解き、その通りタイムマネジメントできれば最後の5分で5問程残ってしまうので、同5問についてはSCが出た場合には、動詞が多く文章が短いものを選んで即決、CRはランダムクリックし、最後の1問に数分を残してまじめに解く、という戦略を採用。
・TOEFL同様にダミー問題(採点されない問題)が存在するが、判別不可能。高いレンジにいるにも関わらず突然簡単な問題が出た時にはダミーかな、と思うが、簡単に見せかけた引っ掛け問題かもしれず判別は無理。RCだけは明らかに短くて簡単な問題が出るので、ダミーだろうな、とは思うものの怖くてちゃんと解くしかない。このRCダミーらしきものが最後に出てくれると大分気が楽になる。
・一般的には680点以上でTop Schoolに認めてもらえる、と言われているが、高ければ高いに越したことはなく、700点以上(上位10%)が競争力ある点数、という人もいる。尚、日本人が700点を取るには、Mathでほぼ満点の50点以上、Verbalで35点以上を取ることが必要になるが、後者がやたら大変。尚、Verbalの中でもRC、CRの配点(影響度)が圧倒的に高い。
・前述の通り、全てのスコアが学校側へ送られてしまうので、700点以上を獲得したら、二度と受けない方が無難。よほど自信があり、700点後半を狙えると思える場合のみ継続する価値あり。
・主に使用した参考書と模擬試験は以下の通り。
(参考書)
『インターナショナルマスアカデミー』: 2冊セットのGMAT Mathセクションのバイブル、通称「マスアカ」。これを一通りしっかりと学べば、GMAT Mathの基本的な考え方は理解できる。但し、難易度が本番より遥かに低いので、これだけで満足しないこと。
『GMAT Official Guide 12th Edition』: 赤くて分厚い本。伝統的なOG(Official Guide)。一番Verbalの難易度がしっくり来たが、全て解き終わらず。Mathは簡単すぎて一度も解かず。
『GMAT Official Guide for GMAT Quantitative Review 2nd Edition』: 同じくMathのレベルとしては簡単すぎて、一度解いたがそれ以降は開かず。
『GMAT Official Guide for GMAT Verbal Review 2nd Edition』: 難易度は本番よりも平易な気がしたが、問題パターンは参考書の中で最も本番に近い。一度全問解いてからは、試験直前に難易度の高い後半の問題を解いたりした。
(模擬試験)
「GMAT Prep」: GMATの公式ホームページからダウンロードできる模擬テスト。2種類のテストが受けられるが、要は問題のプールが2つあり、その中から前述のCATシステムの難易度に合わせて問題が出される。数回解くと問題が被りだすが、それでも難易度が本番に一番近く、点数を確認することが出来、形式が本番そのものなので、何度もやる価値あり。序盤はテスト慣れのために相当解いたが、後半は問題を覚えてしまってきたので試験直前に1,2回解く程度にした。回答は問題をGoogleに打ち込んで検索すれば、GMAT Forum等で見つけることが出来る。
「Manhattan GMAT」: Manhattan GMATシリーズの”何か”を購入すれば、その参考書内にWebサイトのログインID等が記載されており、それを使って模擬テストをWeb上で受けることが出来る。GMAT Prepが6個あるような作りであり、問題プールは膨大。但し、レイアウトが本番と異なることと、若干問題の傾向が本番とずれている気もするので、GMAT Prepをやりこみ過ぎないようにこちらにも手を出す、という程度の扱いが良い。尚、難易度としては、Verbalは本番に近く、Mathは本番より難しい。
以下、自分のGMAT受験記録を記載。
(1回目: 8月17日午後)
身内に不幸があり、葬式及び通夜の直後に初GMAT受験。正直、精神的にも肉体的にも大きな問題は無かったが、直前に全く勉強できなかったという不安と、直前のPrepでも640点程度しか獲得できていなかったことから、「600点は取りたい」程度の気持ちで受験。Mathで最後の1問を無駄に悩んでしまい、ぎりぎり時間内にクリック仕切れず。Verbalは7,8問ランダムクリックを余儀なくされる。結果、想定を超える660点(Math 48点、Vernal 34点)。Verbalは最終目標に近い点数であり目を疑ったと同時に、ここでMathが50点いっていれば690~700点で一発クリア、49点でも680点は出ただろう、という衝撃の事実に気づき、異常に落ち込む。というかMathの最後の1問をちゃんと解ければ…と、Mathの勉強不足を後悔。AWAは4.0という残念な点数だったので、すぐにリスコアを申請、結果は4.5に上昇。ちょっとETSが好きになった。
(2回目: 9月17日午後)
前回の身内の不幸に続き、2回目のGMAT受験前日に妻の妊娠が発覚。今回は良いことなのだが、やはり直前に勉強する気を無くした。そうは言っても一番GMATを勉強した1ヶ月だった。Mathは前回の反省を活かして、きっちり全問解き終え、Verbalは前回同様5問程度ランダムクリック。結果は、なぜか全く同じ660点。Mathは勉強の甲斐あってかどうか分からないが、49点に上昇したものの、Verbalは30点に下落。但し、30点でも別に悪い点数ではないので、Verbalが得意なのかもしれない、と少し調子に乗る。AWAは5.0であり、前回よりもAWAの点数が良いことから、この点数を使いながら、Top10~15位程度の学校へ1st Roundで出願することをカウンセラーのBryanとの相談の末決定。
(3回目: 10月19日午後)
今回は特段大きな問題は発生していないものの、出願作業に想定外に時間を取られたことから、1、2回目よりも勉強しない状況で受験。しかし、ここまでの受験経験から、単純な勉強量で点数が変わるテストでは無いことは確信していたことと、既に出願が出来る状態となっていたことから、精神的にはかなり余裕のある受験。結果、予想通り前回と大差ない670点(Math 51点、Verbal 29点)。Mathはようやく満点が取れたが、ここに来てVerbalが更に下がるという嫌なトレンド。しかし自分の勉強不足の割には安定した点数が取れていることは好感。また、RCが一番苦手だということに気づいてきたので、次回までにRCを克服し、11月のGMAT卒業を目指すことを決意。(最初からなるべく早く卒業したいと思っていたが)
(4回目: 11月19日午後)
2週間のVisitと初Interview(Michigan Ross)の直後であった為、結局大して勉強せずに望んだ4回目。但し、Visit中も飛行機の中などで1日1,2時間はGMAT OGを解いていたお陰で勘は鈍らず、むしろRCはコツに気づくことが出来た。一方、今回良い点が出せないと12月2日のUC Berkeley Haasの2nd出願に間に合わなくなってしまうこともあり、若干のプレッシャーの中受験。いつも通りMathは解き終わり、51点は無理だろうが50点くらいは取れた感覚。Verbalはいつも通りかそれよりちょっと良いか、というところ。結果、710点(Math 50点、Verbal 36点)!!嬉しすぎてすぐに受験仲間に電話して、飲みに付き合ってもらった。後ほど結果が出たAWAが4.0で若干落ち込み、再受験とリスコア両方を真剣に検討したが、リスコアで点数が上がる自信も無く、再受験で再度700+を獲得する自信も無く、Bryanからも「You should burn your GMAT Official Guide!」とか言われたので、卒業を決意。
模擬試験と本番の点数推移は以下の通り。
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